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90秒にかけた男 減収150億円! ジャパネットの「責任の取り方」

通信販売大手ジャパネットたかた。前社長の高田明氏はテレビ通販王国を一代で築き、お茶の間の人気者ともなりました。朝から晩までテレビカメラの前に立ち続け、「伝える」ということを追究してきた高田氏。2004年3月の顧客情報流出事件では、番組の放映を長期自粛。150億円もの減収となりましたが、その対応は「危機管理のお手本」と称されました。なぜ、そんな振る舞いができたのか。舞台裏を赤裸々に明かします。
◇   ◇   ◇
前回「いま明かす、顧客情報流出事件を防げなかった理由」でもお話ししましたが、企業に何か問題が起こった時は、真っ先に経営理念や社是といった原点に還(かえ)るべきだと思います。ジャパネットで個人情報の流出事件が起こった時も私は「原点に還ろう」というメッセージを社員に発し続けました。企業は公器として社会に向き合うと同時に、社員、その家族の人生をある意味、預かっているのですから、会社を潰すわけにはいきません。あの時はこれまで頑張って築き上げてきたものを一度、ゼロに戻していいとは思っていました。ゼロから新たにスタートすればいいと。
販売自粛49日間 問題をはぐらかさない
事件発生をうけて、「原点に還ろう」と社員に訴えた(写真は1986年に開業した1号店「三川内店」)
販売自粛は49日に及び、最終的には150億円くらいの減収になりました。しかし、私は「支持してくださるお客さんに多大なご迷惑をお掛けしたのだから自粛は当然」という思いでした。
問題をはぐらかしながら商売はできません。とにかく問題の原因を突き止めて二度と顧客に迷惑をかけないようにする――。企業として経営者として説明責任を果たす――。それが妻と佐世保の小さなカメラ店からスタートした創業当初からの基本姿勢だったからです。
世の中の人のために企業が成り立っていく中で人のためにならないことが現に起こっているのだから、それはいくら費用がかかっても問題を解決することが企業が果たさなければならないものの優先順位の一番に来るということです。
そうした思いは創業以来、私も妻も共有していました。不祥事が起きた時は、社是、経営理念に立ち返ることで、正しい判断ができると思うのです。私はそういう気持ちで社員たちと一緒に創業時からやってきましたから、あの時、その判断をさせてもらったことが一番良かったなと。
それが、「いやいや、もう番組も収録しているのだからテレビを止められない」とか「お金がかかりすぎる」といった我見で判断していたら、ジャパネットはとうに消えていたでしょう。常に何かあった時は理念に戻ってみる、そこで企業がどういう結論を出すかという答えはおのずと決まってくる気がします。
この事件の後、以前ご紹介した企業理念のクレド(信条)を作ったのも、私どもの考えをより全社に浸透させようという考えからです。皆でクレドを考え、作っていきました。
クレドをジャパネットの社員は常に携帯する(写真は歴代のクレド)
事件とその後のジャパネットの業績を振り返ってみましょう。
事件前の2003年の売上高は705億円でした。事件が起こった04年は663億円に減りました。事件がなかったら多分800億円を超えていたでしょう。体制を見直し再スタートした05年には906億円になりました。900億円を超えたというのは、お客様に対して感謝の言葉しかないです。
取引先やメーカーさんにもおわびに行きました。関係者の皆様のご支援により乗り切ることができたと思っています。企業というのはそうした様々なステークホルダー(利害関係者)の期待に応えていく責任があります。その取り組みの中から「クレド」ができたことは良かったと思っています。
100年続く会社、世間から認められる企業であり続けるために
「出世ナビ」の連載の最初に申しましたが、100年続く会社、世間から認められる企業であり続けるために、私は息子の旭人に社長を譲りました。ジャパネットたかたという社名は私が付けましたが、もはや高田明の個人商店ではありません。実際、現体制では持ち株会社のジャパネットホールディングスがあり、その下に7つの子会社がぶら下がっています。「たかた」という名を冠しているのは、バイヤーと各媒体の制作・企画をする部署がいる「ジャパネットたかた」だけで、残りの6社は「ジャパネット〜」という社名です。
だから、これから生まれてくる人たちは近い将来、テレビで通販番組を視聴して「ジャパネットたかた」ではなく、「ジャパネット」としてイメージする日も近いでしょう。どんどん「個」のイメージのある「たかた」が後退していって、「ジャパネット」として世の中に貢献する企業に脱皮すればいいのだと思います。ただ、番組でも流す歌が、♪ジャパネット、ジャパネット、夢のジャパネットたかた♪ ですから、そこを変えるのはちょっと難しい(笑)。
高田明氏(右)は長男の旭人氏(左)にトップを譲った(2014年の記者会見)
私が社長の時も一度、「たかたを取ろうか」という話が浮上したのですが、歌詞をどうするか皆で話し合ったことがあります。ジャパネットたかた改め、「ジャパネットたかか」とも言えないし(編集部注:「たかか」は九州弁で「高い!」の意味)。そういうこともあって、「たかた」が1社だけ残っているということなのでしょうね。
だから、ジャパネットは高田明個人の会社ではとうにないし、個人の力でやっていくわけではないのです。企業というのは社会の公器として、信頼を背景にお客様との信頼関係を作るわけです。
例えば、ソニーもソニーという名前の会社がお客様と向き合っている。創業者の名前はありません。松下幸之助さんが興した松下電器産業も今ではパナソニックに社名が変わりました。ジャパネットもそういう方向に向かっています。企業として世の中に責任を果たし続けられて初めて100年、200年と続く会社になる。情報漏洩事件はそんな信頼関係を自ら壊してしまった。あの時、販売自粛を決めて、原点に戻ろうとした判断は間違っていないと思います。
ただ、誤解していただきたくないのは、情報漏洩事件での私の対応を決して「美しい形」として、美談として取り上げてもらってはいけないのです。50万件もの情報が流出し、顧客に迷惑をかけた。その責任をジャパネットは企業としてずっと背負ってお客様に向き合っていかなければいけない。やっぱり、何ていうか……。「生き方」でしょうね。自分がどう生きるか、企業はどういう使命を負って生きていくか、ということが人間の使命であり、企業としての責任だろうと思います。
高田明(たかた・あきら)
1971年大阪経済大経卒。機械メーカーを経て、74年実家が経営するカメラ店に入社。86年にジャパネットたかたの前身の「たかた」を設立し社長。99年現社名に変更。2015年1月社長退任。16年1月テレビ通販番組のレギュラー出演を終える。長崎県出身。68歳
(シニア・エディター 木ノ内敏久氏)

仲良し職場は勝てない 「成果と報酬」で育つプロ意識 カルビー元会長 松本晃氏

社外から招かれて会社に入り、トップとして率いる――。プロ経営者をこう定義するなら、松本晃氏がそのスタートを切ったのは45歳のときです。出向先の医療機器販売会社で業績を劇的に改善した後、伊藤忠商事を辞めた松本氏を招いたのは、米ジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)でした。日本で医療機器を販売するJ&Jメディカルのプレジデントとなった松本氏は、6年間の在任中に売上高を5倍にし、黒字転換させて「プロ」としての実力を証明したのです。(前回の記事は「いつも財布に『経営哲学』 迷ったら立ち返るJ&J流」)
初出勤、「皆いい人」に危機感
1993年1月4日、東京都江東区にあったJ&Jメディカルの本社にプレジデントとして初出勤しました。そのときのことは、今でも鮮明に覚えています。簡単に言うと「皆いい人だけど、プロ意識が低いな」という印象でした。
社員は全部で150人ほどでした。外資系といっても、ほぼ全員が日本人です。新卒で入った若い人も多かった。そのせいかもしれませんが、たとえて言うなら大学の同好会、仲良しクラブといった雰囲気でした。
前職のセンチュリーメディカルで僕がつくり上げた組織は、大学でいえば体育会でした。2つは全く違います。体育会は、目標を決めて突っ走る組織です。一方の同好会は、みんなが楽しければいい。同好会では、センチュリー社との競争には絶対勝てません。初日から「このままじゃ、しんどいな」と軽い危機感に見舞われました。会社を大きくするには「体質改善」しかないと思いました。
僕は「会社というのは厳しく、温かくなければだめだ」と思っています。会社は稼ぐための組織ですから、社員への要求も当然厳しくなります。応えられない場合、出て行ってもらうこともある。それが「厳しく」です。
その代わり頑張った社員には、活躍に見合う給料を払い、待遇もよくする。それが「温かく」です。この両方がないと会社は絶対うまくいきません。頑張っても見返りがなければ、優秀な社員は辞めてしまいます。人の大切さがわからない、だめな会社ということです。
改革路線、自信揺るがず
僕が入ったころ、どこの国のJ&Jも厳しく温かい組織でした。でも、なぜか日本法人だけは厳しさに欠け、温かくて甘い組織でした。後に経営を任されることになるカルビーも、当時は温かくて甘い体質でした。だからうまくいっていなかった。要するに会社が伸びないのは、体質が原因なんです。だったら変えてやればいい。カルビーで僕がしたのは、体質を変えたこと、それだけなんです。
J&Jメディカルで真っ先に手をつけたことの一つが、センチュリー社でも成功した成果主義の導入でした。成果に応じて給料も上がるインセンティブ制を導入し、就任2年目の途中からは契約社員も採用し始めました。
予想した通り、インセンティブ制の契約社員とそうでない社員では売り上げに大きな差がつきました。当初は制度をよく思わない社員もいたようです。ただ、僕は「自分は間違ったことはしていない」という自信があったので、気にしませんでした。
前にもお話ししましたが、僕の経営者としてのモットーは「正しいことを正しく」です。正しいことなら、多少の不平不満はあっても正面切って反対できる人はいません。これはどんな組織でも一緒です。正しいと思ったことを正々堂々とやればいい。もし間違っていたのなら、素直に聞き入れてすぐ改める。僕は、朝令暮改どころか「『朝令朝改』のスピードで改める」といつも言っています。
成果主義がバツで、好き嫌いはOK?
成果主義について、僕の考えはすごくはっきりしています。僕は成果主義が100%正しいとは思っていません。でも成果主義を否定する経営者は、どうやって人を評価し、選別しようというのでしょうか。結局、個人的な好き嫌いになってしまうんです。そんなことを続けていたら、会社は必ず悪くなります。会社がもうかるようにするには、一定の問題があると分かっていても成果主義にせざるを得ないんです。
J&Jメディカルの体質を改善するため、センチュリー社で成功した研修制度も取り入れました。やり方はほぼ一緒で、新入社員をいきなり米国の研修施設に送り込み、6週間、徹底的に解剖や医療機器について学ばせます。帰国した瞬間から一人前の営業として活躍できるようにするためです。もっともセンチュリー社のように「研修中の試験に落ちたら即座に『クビ』」とまでは、しませんでした。その辺りは甘かったわけですが、制度としては大きな成果を上げました。
J&Jメディカルの売上高は、僕が率いた6年間、年率33%で伸び続けました。大赤字だった収支もすぐに黒字に転換しました。会社にとって一番大事な利益をあげることができたわけです。医療機器の事業は、もともと粗利益率が非常に高いんです。だから売り上げが伸びれば、利益は必ず大幅に増える。それは初めから分かっていました。
売り上げを伸ばすカギは結局、人だということも改めて確認しました。たとえば、他社が素晴らしい商品を開発したとします。J&Jには資金力があるので、同じような商品を出すことまでは、すぐできます。しかし、それを売る人は一朝一夕には育ちません。だからこそ優秀な人を育てようと成果主義を取り入れたし、モチベーションの高い契約社員も採用しました。人の大切さ、これだけはどんな組織でも変わらないんです。
松本晃
1947年京都府生まれ。京都大学大学院修了後、伊藤忠商事入社。93年にジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)日本法人に転じて社長などを歴任した。2009年にカルビーの会長兼最高経営責任者(CEO)に就任。停滞感のあった同社を成長企業に変え、経営手腕が注目されるようになった。11年には東証1部上場を果たし、同社を名実ともに同族経営会社から脱皮させた。18年に新興企業のRIZAPグループに転じ、1年間構造改革を進めたのも話題に。
(ライター 猪瀬聖氏)

KDDIとローソン、ポイント乗り換えの裏にある真実

KDDIとローソン、三菱商事とポイントサービス「Ponta(ポンタ)」を手掛けるロイヤリティマーケティングが提携。KDDIがこれまで自社で提供してきたポイントサービス「auウォレットポイント」をポンタに統合。KDDIはローソンとロイヤリティマーケティングに出資する。一見出遅れたもの同士の提携にみえるが、実態はそうでもない。
KDDIはスマホ決済「au Pay」を手がけているが、ソフトバンクグループが展開する「PayPay」や、LINEの「LINEペイ」、NTTドコモの「d払い」の後じんを拝している。一方コンビニ業界でも失敗したとはいえセブン&アイ・ホールディングスは「セブンペイ」を自前で発行したし、ファミリーマートの「ファミペイ」は順調に滑り出した。ローソンは独自のスマホ決済サービスを出していない。
これだけをみるとKDDIとローソンの提携は出遅れた企業同士の握手だ。しかし両社はこの見方を否定する。独自のスマホ決済サービスを立ち上げない理由について、ローソンの竹増貞信社長は「キャッシュレスは『なんとかペイ』が競争状態にある。我々は表面的な決済ではなく、後ろ側のシステムで勝負しようと考えた」と説明。決済に関しては「個々の利用者にとって使いやすい決済手段を効率的に使える環境を提供する」(竹増氏)として、ローソンでしか使えない決済サービスを提供するより、利用者が使いたい決済サービスにできるだけ多く対応するというスタンスを語った。
一方KDDIは早くからプリペイドカードを手掛け、さらに米アップルの非接触型の決済サービス「アップルペイ」に対応させるなど、QRコード決済普及前からキャッシュレス化を推進してきた。KDDIの高橋誠社長には何度か取材したが、「QRコードによるスマホ決済に本気で取り組んだら負け」という考えがあるように感じた。
ポイントはスマホ決済サービスの目的をどこに置くかだ。わずかな手数料収入を目的にビジネスモデルを構築したら、スマホ決済サービスは何年たっても黒字にはならない。むしろKDDIにとって重要なのは、ユーザーの「解約抑止」につながる点だ。
KDDIは毎月、ユーザーにポイントを付与している。そのポイントを街なかで使ってもらうための手段としてスマホ決済サービスを提供しておく。ユーザーが毎月、継続的にポイントをため、満足して街なかでポイントを使えばauを解約しないというわけだ。
だがKDDIが利用者認証の「au ID」のオープン化とポイント経済圏の拡大で出遅れたのも事実。NTTドコモは街なかの様々な店舗で、dポイントで支払えるだけでなく、dポイントをためられる。auのポイントはマスターカードと提携しているので支払える場所は多い。しかしauウォレットポイントがたまる店舗の数は見劣りする。
スマホ決済サービスでは「ポイントなどお金に相当する価値がたまる」点が重要だ。そこで目をつけたのが、すでに街なかやネットで多数の提携先を持ち、共通ポイントのエコシステムを築いているポンタだったわけだ。
高橋社長は「これからは口座にいかにお金やポイントが入ってくるかが重要だ」と語る。ポンタに生まれ変わることで、通信料金のポイントと街なかでの決済のポイントが口座に振り込まれることになる。
ローソンにはNTTドコモが2.09%出資していた。KDDIはNTTドコモを0.01ポイント上回る2.1%を出資する。これまでNTTドコモとローソンは協力的で、NTTドコモのクレジットカード「dカード」をローソンで利用すると、ポイントの付与率を高くするといった特典をつけていた。
しかしNTTドコモとローソンがさらなる協力関係を築こうとしても、NTTドコモにはdポイント、ローソンにはポンタがあるため、相いれなかった可能性が高い。KDDIはauウォレットポイントをあっさりあきらめ、ポンタに取り込まれる道を選んだから、今回の提携が実現したのだろう。
KDDIとローソンは、両者のユーザーIDを連携させ、1億超の会員基盤をベースにデータマーケティングなどを手掛けていく計画だ。またコンビニ来店客に向けたサブスクリプションモデルなどの新サービスや、無人コンビニなど次世代型コンビニサービスの展開も視野に入れる。
これまで日本ではネット企業同士の経営統合や連携などは多かったが、通信企業が小売企業とリアル店舗への展開を視野に入れた提携をするのは珍しいといえるだろう。先日もLINEとヤフーの経営統合が話題となったが、20年春の次世代通信規格「5G」の商用サービス開始に向けて、さまざまな企業の経営統合や提携などが加速しそうだ。
特に注目したいのが楽天の動向だ。第4のキャリアとして10月に参入を目指すも、商用化には程遠く「無料サポータープログラム」でお茶を濁した。
楽天は物流と決済、通信インフラでKDDIと業務提携を行っている。KDDIの高橋社長に「楽天とポイントサービスでの提携は考えていないのか」と質問したが、楽天のほうがはるかに経済圏が大きく、提携するとKDDIがのみ込まれる可能性があるのか、あまり乗り気ではなかった。KDDIはポンタと組んで、経済圏を一気に拡大した。今後もポイントを軸とした業界再編が起きる可能性はあるだろう。
石川温(いしかわ・つつむ)
 月刊誌「日経TRENDY」編集記者を経て、2003年にジャーナリストとして独立。携帯電話を中心に国内外のモバイル業界を取材し、一般誌や専門誌、女性誌などで幅広く執筆。ラジオNIKKEIで毎週木曜午後8時20分からの番組「スマホNo.1メディア」に出演(radiko、ポッドキャストでも配信)。NHKのEテレで「趣味どきっ! はじめてのスマホ バッチリ使いこなそう」に講師として出演。近著に「仕事の能率を上げる 最強最速のスマホ&パソコン活用術」(朝日新聞出版)がある。ニコニコチャンネルにてメルマガ(http://ch.nicovideo.jp/226)も配信。ツイッターアカウントはhttp://twitter.com/iskw226

価格が映す日本の停滞 ディズニーやダイソー世界最安 安いニッポン(上)

モノやサービスなど日本の価格の安さが鮮明になってきた。世界6都市で展開するディズニーランドの入場券は日本が最安値で米カリフォルニア州の約半額。100円均一ショップ「ダイソー」のバンコクでの店頭価格は円換算で200円を超す。割安感は訪日客を増やしたが、根底には世界と比べて伸び悩む賃金が物価の低迷を招く負の循環がある。安いニッポンは少しずつ貧しくなっている日本の現実も映す。
「日本製の家電や化粧品は安くてお買い得」。中国から銀座を訪れた李さんは話す。18年の訪日外国人の旅行消費額は4兆5189億円で、13年比で3倍に増えた。
■カリフォルニアの半額
海外から見た日本のモノやサービスの割安さが際立っている。
日本経済新聞は世界のディズニーランドの大人1日券(当日券、1パークのみ、10月31日時点)の円換算価格を調べた。東京は7500円でカリフォルニア(1万3934円)の半額ほど。パリ(1万1365円)や上海(8824円)と比べても安さは群を抜く。
ディズニーランドは各拠点で運営主体が異なる。東京ディズニーランドを運営するオリエンタルランドは「定期的に入場客から価格感度を調査している」という。日本の実情に沿い「パークの価値に合わせた価格にしている」との説明だ。
同じ現象はディズニーランド以外でも顕著だ。
■100円ショップ、タイなら214円
海外26カ国・地域でダイソーを展開する大創産業(広島県東広島市)。日本では「100円ショップ」として知られるが、同じ商品が米国では約162円、ブラジルでは215円、タイでは214円だ。中国で生産した商品も多いが、その中国でも153円する。
タイのダイソーで売られる商品の価格は円換算で日本の倍
ホテルも安い。12月13日から1泊大人2人でロンドンの五つ星ホテルを予約しようとすると、キングベッド1つの50平方メートルの部屋で約17万円だった。東京だと同じ条件でも、約7万円超で泊まることができる。
■「アマゾンプライム」も米の半値以下
生活に身近になったサービスのサブスクリプション(定額課金)でも同様の傾向が見られる。米ネット通販最大手のアマゾン・ドット・コムは、動画や音楽配信、配送料などが無料になる有料「プライム会員」の年会費を米国で約1万2900円で提供。日本は今年4月に3900円から4900円に値上げしたが、それでも大幅に安い。
■円安だけでは説明付かず
こうした価格差は日本の為替レートが低く評価されすぎていることが理由の一つにあるとされてきた。
例えばハンバーガー価格の違いから為替水準を探る英エコノミスト誌の「ビッグマック指数」。7月時点の計算によると、日本で390円のビッグマックは米国では5.74ドル。同じモノの価格は世界中どこでも同じと仮定すると、ここからはじき出す為替レートは1ドル=67.94円となる。
ただ、実際のレートは1ドル=110円前後で30%強円安だ。その分円を持つ人にとってはドルで売られるビッグマックが高く感じられる。
ディズニーランドやダイソーの価格も同様に指数化して実際のレートと比べると対米ドルやタイバーツで46〜50%強の円安となり割高感が増す。
■賃金停滞が物価も引き下げ
だが第一生命経済研究所の永浜利広首席エコノミストは「今の価格差は為替では説明がつかない状況にある」と話す。足元では企業の賃上げが鈍り、働く人の消費意欲が高まらない。その結果、物価低迷が続き景気も盛り上がらない「負の循環」(同)が日本の購買力を落ち込ませているからだ。
経済協力開発機構(OECD)などによると、1997年の実質賃金を100とすると、2018年の日本は90.1と減少が続く。海外は米国が116、英国は127.2など増加傾向にある。
■世界の成長に追いつけず
大企業は賃金増には慎重だ。トヨタ自動車は19年の春季労使交渉で一律賃上げの見直しを決めた。製造業は米中貿易戦争などで業績が悪化傾向にあり、20年交渉も「一律賃上げは難しい」(電機大手)との声が漏れる。
一方、タイでは上昇する賃金や店舗賃料分がダイソー製品の価格に転嫁されている。それでも購買力も高まっている同国中間層の負担感は少ない。安いニッポンには、世界の成長についていけない日本の停滞もにじむ

不稼働口座に手数料 三菱UFJ銀、来秋にも年1200円

資産形成格差拡大!機関身勝手 顧客置き去り!
三菱UFJ銀行は2年間取引がない不稼働口座に手数料をかける検討に入った。新規開設分が対象で、2020年10月にも年1200円の口座管理手数料を導入する計画だ。銀行の収益力は長引く低金利で低下している。口座管理費の有料化は採算の合わない金融サービスから対価をもらう大きな転換となる。他の金融機関も追随する可能性がある。
20年7月にも顧客に通知し、周知期間を経て導入する。導入後に新規に口座を開設した人に限って手数料を取る。手数料を取り続けて残高がゼロになった場合は自動解約する方針だ。既存の契約者は不利益変更になるため手数料の徴収を見送るが、検討を続ける。
三菱UFJ銀の個人口座は4000万件程度ある。足元で2年間不稼働の口座は800万件程度とみられる。就職後に給与振込口座を設けて学生時に開いた口座が使われなくなっていたり、本人の死亡後に親族に気づかれずに放置されていたりする口座などが不稼働になっている。
銀行は個人などから預金を集め、企業に預金金利よりも高い金利を付けて融資してきた。口座管理にはシステム費や人件費がかかるが、安定した収益を生んできた。
ところが、超低金利で預金と貸出金利の差である「利ざや」が縮小し、口座管理のコストが無視できなくなってきた。特に日銀が16年から導入したマイナス金利政策で、本業の融資による収益力は低下している。
一方で、口座管理にかかるコストは増加傾向だ。邦銀は過去に資金洗浄(マネーロンダリング)対策で国際金融当局から不十分と指摘されており、口座開設者の身元の確認を厚くするためのシステムや人手にかかる経費がかさんでいる。サイバーセキュリティーを高めるためのシステム改修も増えている。
三菱UFJ銀は口座管理手数料のほかにも、両替など店頭サービスの手数料を引き上げる検討もしている。他行あての振り込みでは3万円以上で880円がかかっている。これを来春にも1000円程度に引き上げる方向だ。
無料で発行してきた紙の通帳も有料化する方向だ。1口座あたり年200円の印紙税負担のほか、印刷代などの経費が生じているためだ。
日銀によると、家計の消費支出に占める金融機関向け手数料の割合は米国が0.23%、英国は1.20%なのに対して、日本は0.01%にとどまる。海外では様々な金融サービスの利用に手数料をかけるのが一般的だ。
日本では無料が前提となっている口座管理に手数料がかかることへの利用者の反発が強く、銀行は有料化に踏み切れないでいた。不稼働口座への手数料は、実質国有化後にりそな銀行が04年に導入した程度にとどまっていた。
金融機関を取り巻く環境が大きく変化し、預金口座の管理にかかるコスト増をどう賄うかは、金融機関で共通の課題となっている。最大手の三菱UFJ銀の動きは、個人向け金融サービスのあり方を大きく変えるきっかけとなりそうだ。収益力の低下に悩む地方銀行をはじめ、追随する銀行が出てきそうだ。

日米欧の自動車大手、7万人削減 リーマン時に迫る

米ゼネラル・モーターズ(GM)など日米欧の自動車大手が人員削減を始めた。削減策の合計人数は7万人超となり、リーマン・ショック直後の10万人超に迫る。景気の減速感などによる新車販売台数の減少に加え、電動自動車(EV)など次世代車に転じていく構造変革に動きつつある。部品メーカーなど裾野が広い自動車業界の人員削減は雇用環境の改善に影を落とす。
GMは米国内の3工場を閉鎖する。世界で7工場の閉鎖と1万4千人の削減を進めている。米フォード・モーターも工場の作業員を1万2千人削減することを発表し、日産自動車は生産部門で1万2500人の削減策を公表した。
日米欧の主要メーカーの従業員数は2009年以降、増加を続けて約240万人になったが、18年は微減に転じた。削減する7万人超は今回、人員削減をする企業の従業員数の約4%にあたる。
削減策をとる背景には足元の新車販売の変調がある。18年の世界の新車販売台数は、前年比0.5%減の9581万台だった。日米欧の先進国では新車販売台数が頭打ちで、19年は米国では前年を3%下回り、欧州も1%減とみられる。中国やインドでの販売台数も5%超の減少になり、18年を下回る見通しだ。
金融危機の影響で09年に新車販売台数が前年を下回った際は、自動車各社は「新興国の市場は拡大する」との見方を崩さなかった。実際、危機後に相次いで新興国への投資をし、車の世界生産台数は10〜17年まで増え続けた。
だが18年は生産台数も前年比1.1%減の9563万台と、09年以来の減少に転じた。伊藤忠総研の深尾三四郎主任研究員は「従来の大量生産モデルが限界を迎え、今回は生産能力の削減を前提にリストラへ動く企業が増えた」と話す。
新車と既存車を合わせた車の総台数は16年に13億台と、過去10年で5割増えた。PwCは車の総台数は30年に17億台弱、50年には20億台になり飽和すると予測する。
EVなど次世代車への転換も、生産体制の構造改革に拍車をかける。内燃機関のないEVは部品点数がガソリン車より3割少なく、内燃機関を持つ車の組み立てもより少人数で済む。
30年に世界販売の40%をEVにする目標を掲げる独フォルクスワーゲン(VW)は、独国内の工場でEV生産を始めるのに伴い、23年までに7千〜8千人を削減する。フォードも19年6月には欧州で内燃機や変速機などガソリン車関連の5工場の閉鎖を決めた。
厳しさを増す環境規制や次世代技術への投資を捻出する必要もある。独ダイムラーでは電動化に対応する費用が、同社の利益率を毎年1%押し下げるという。
GMのメアリー・バーラ最高経営責任者(CEO)は「顧客の嗜好の変化に対応した生産能力を確保する」とし、リストラの一方で傘下の自動運転の開発会社には11億ドル以上を追加出資した。日産も効率化で3千億円の固定費を減らしながら、開発費は1割増やす。
米アリックスパートナーズは、自動車業界は23年までの5年間で電動化に2250億ドル、自動運転へ500億ドルの投資を迫られると試算する。
しかも投資のかさむEVが利益を生み出すとは限らない。仏ルノーなどは20年前半にも最低価格が100万円台と現在のおよそ3分の1という廉価版を投入する計画だ。普及を優先させるためにはコストの回収を先送りせざるを得ない。自動車業界は試練の時を迎えている。

孫氏、1億人総取りに先手 ヤフーとLINE統合

検索サービス「ヤフー」を展開するZホールディングス(HD)とLINEが経営統合に向けた最終調整に入った。両社は14日午前、協議入りしたことを認めた。2社の事業を傘下に持つ新会社を設け、ソフトバンクの連結子会社にする方針だ。ソフトバンクグループの孫正義会長兼社長の「国内ネット市場の総取り」に向けた賭けが、1億人が利用するプラットフォーマーを生み出そうとしている。
「反省はするが、萎縮はしない」。孫氏は今月6日の決算会見でこう話し、変わらぬ拡大志向を示した。ソフトバンクGは傘下の10兆円ファンド「ビジョン・ファンド」の出資先である米シェアオフィス大手「ウィーワーク」の運営会社の経営不振などで、2019年7〜9月期は過去最大となる7千億円の連結最終赤字を計上した。海外の人工知能(AI)企業の有望株に集中投資する戦略に逆風が吹くなか、表面化したのがZHDとLINEの統合による国内市場総取りの一手だ。
孫氏は国内の対話アプリで確固たる顧客基盤を持つLINEに興味を持ち続けてきたとされる。関係者は「ずっと資本提携の可能性を探ってきたはずだ」と話す。今回の統合交渉もZHD側からLINE親会社の韓国ネイバーに持ちかけたとされる。
「孫さんはヤフー(ZHD)を軸に、国内で『アリババ』を実現しようとしている」(ソフトバンクG幹部)。ソフトバンクGの最大投資先で、孫氏の長年の投資のなかでも最大の成功例と評価される中国のアリババ集団。同社は利用者数が世界で約12億人の決済サービスを入り口に、電子商取引(EC)など中国の人々の生活に関わるあらゆるサービスに利用者を誘導。同国で圧倒的なプラットフォーマーとなった。
アリババの姿が孫氏を触発したのは間違いない。日本のネット市場でのプラットフォーム構築に向けて、今年6月にヤフー(ZHD)を国内携帯電話子会社、ソフトバンクの連結対象に再編。国内の携帯市場が頭打ちとなるなかで、2社の連携を国内での成長のけん引役とする戦略を始動させた。2018年10月に始めた決済サービス「PayPay(ペイペイ)」をグループ総掛かりの投資で育ててきた。
ZHDは9月には衣料品通販サイト「ゾゾタウン」を運営するZOZOの買収を決めた。そして、今回のLINEとの統合で、国内のネット市場での存在感は一気に大きくなる。EC事業で先行するアマゾンジャパン(東京・目黒)や楽天には手薄な対話アプリを持ち、成長分野の決済サービスも強化できる。
LINEの対話アプリの利用者は約8000万人で、ヤフーのサービスは5000万人に上る。統合が実現すれば金融、小売りも手がける1億人規模が利用するサービス基盤が誕生する。
決済サービスでは、LINEの「LINEペイ」の登録者数は約3700万人で、ペイペイは1900万人。合計はNTTドコモの「d払い」の5倍を超え、この分野で圧倒的な優位を握る公算だ。
銀行・証券分野も相乗効果が大きそうだ。ZHDはジャパンネット銀行を抱え、10月にはSBIホールディングスと金融事業で包括提携すると発表した。LINEは野村証券と組んで「LINE証券」を発足させ、みずほフィナンシャルグループとは20年度に新銀行を開業する計画だ。ニュース検索サービス、ECサイトなどでも連携が期待できる。
2社は顧客層の補完関係もある。ECサイトなどでZHDのサービスの利用者は40代前後が多い一方、LINEのアプリは10〜20代の若者も多く利用している。ZHDにとって、LINEが持つ若年顧客の取り込みは、末永くサービスを利用する顧客を押さえるためにも魅力的だ。
課題はある。2社の力で国内市場にプラットフォームを築いても、研究開発費などで米中の巨大IT(情報技術)企業は圧倒的な規模を持つ。対抗するためには、ソフトバンクGが展開するAI投資で得た技術やノウハウの投入が不可欠だ。
ZHD、LINEの2社を束ねる新会社はソフトバンクの連結子会社になるが、ネイバーも新会社に50%を出資する大株主となる。事業運営を進めるうえで、今後は同社との調整が必要となる見通し。これまでグループ内で完結してきた意思決定に乱れが生まれる可能性もある。
国内の消費者の多くが利用する半面、データ寡占への反発が集中する懸念もある。
米国では米グーグルや同アマゾン・ドット・コムなど「GAFA」が消費者の情報を吸い上げていることへの反発が広がっている。GAFAの強大さが競争を阻害しかねないとして「分割論」も浮上。米司法省や50州・地域の司法長官もIT大手への調査を始めた。
日本でも公正取引委員会が10月末に巨大IT企業の調査報告書をまとめた。巨大IT企業による法的に問題となる行為を例示して、厳しく取り締まる姿勢を明確にしている。(堀田隆文氏、今井拓也氏、井川遼氏)

携帯大手、付加価値で顧客引き留め 違約金下げにらみ

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KDDIは28日、2年契約の途中解約の違約金を1千円に引き下げると発表した。10月から違約金の上限が1千円になる新ルールが始まるのを受けた措置で、他の大手も対応を迫られている。顧客流出のリスクが高まる中、KDDIがネットフリックスと組み合わせた新プランを発表するなど、各社は他のサービスと組み合わせた付加価値の提供に顧客つなぎ留めの活路を見いだしている。
KDDIの新たな違約金は9月13日からで、大手3社で引き下げを表明するのは初めて。ほかの大手は「詳細は未定だが、総務省の定めた方針に今後対応していく」(NTTドコモ)、「金額などは検討中だ」(ソフトバンク)などとしている。10月に参入する楽天はこれまで総務省の会合で「違約金はゼロにすべきだ」と主張していた。
2年契約の途中で解約する際の違約金は現在、大手3社がいずれも9500円で横並びだが、総務省は10月1日の法改正に合わせて携帯電話料金の新ルールをまとめ、違約金の上限を1000円とした。違約金を引き下げることで、利用者が携帯会社を乗り換えやすくする狙いがある。端末と通信料金それぞれの価格競争が進むよう促す。
違約金を巡っては、現在でも乗り換え先の携帯販売店などが負担するため顧客の負担感が小さい。大手3社の毎年の解約数を契約数で割った解約率は1%未満にとどまる。一方で、新ルールの下では携帯会社を乗り換えたい消費者の心理的な抵抗感は小さくなる。
KDDIの高橋誠社長は新ルールについて「事業計画には織り込み済み。通期の業績も達成できる」と影響は限定的とみるが、大手3社にとって顧客の流動リスクがより高まるのは確実だ。通信料だけでなく、サービスで差別化して顧客をつなぎ留める方針だ。
新たなつなぎ留め策としてKDDIは28日、米動画配信大手ネットフリックスの会費を組み込んだ新料金プランを9月に始めると発表した。新プランはデータ容量が無制限で使い放題となり、月額料金は7880円。家族割引などを適用した最も安い水準で月4880円から使える。従来のネットフリックスのプランは上限が25ギガ(ギガは10億)バイト、割引を組み合わせた最安値は5150円だったが、使い勝手をよくした。次世代通信規格「5G」も見据え、データ容量を気にせず使いたい利用者の需要を取り込む。
KDDIはコンテンツ事業者の利用料を組み込むサービスがカギとみている。高橋社長は同日の記者会見で「サブスクリプション(定額課金)サービスと組み合わせると解約率はかなり下がる。エンゲージメント(顧客との関係性)を重視する」と強調した。
他社も同様に顧客の引き留め策に動く。ドコモは「dポイント」の提携先や還元額を拡大することで家族中心に顧客のつなぎ留めを狙っている。6月末時点で提携先は476ブランドと1年前から1.7倍に増えた。
ソフトバンクは月に50ギガまで使えるデータ大容量プラン「ウルトラギガモンスター+」で動画投稿サイト「ユーチューブ」やSNS(交流サイト)の「フェイスブック」などはデータ量を気にせずに使えるサービスを導入。固定通信とのセット割引も活用して顧客を囲い込む。
調査会社、MM総研(東京・港)の横田英明常務は「5G時代は携帯会社の競争軸がサービスに移る。差別化するにはキャリア独自のエコシステム(生態系)が求められる」と話す。サービスの魅力があれば、他社からの乗り換えも期待できることから、携帯会社のプランづくりの巧拙が一段と問われそうだ。

ビックカメラやイケア「売らない店舗」へ ネット通販に力・スマホで購入

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小売り大手がインターネット通販を前提とした店作りを始めた。
注文は基本は通販サイトで対応し、店舗は商品を「見る」ショールームと位置付ける。
小売業界では店舗を収益を生み出す源泉として重要視してきたが、ネット通販を支援するツールとする。
アマゾン・ドットコムもあえて商品を確認できる店舗開発に力を入れている。
店舗の定義が代わり、次世代型消費へと大きく舵を切る可能性がある。
1日、ビックカメラの通販サイトと同じ名前の進展「ビックカメラ・ドットコム」がオープンした。
広さは約3千?と、主力の駅前店の5分の1程度と小さい。
天井から釣り下がっている案内板や床、商品の横など店内のあちこちに大小のQRコードがちりばめられている。
その数6000枚。来店客がスマートフォンで読み取ると通販サイトにつながる。
スマホを片手に、かさばるゴルフ用品や布団や大型家電はサンプルだけ。
顧客は商品を試し、気に入ればスマホで通販サイトを経由して購入する。
「ネット通販で買い物する顧客も8割が事前に商品をぁぃ人している」点に着目した。
あえて店をショールームだと打ち出し、顧客を呼び込み自社の通販サイトに誘導する。
欧米はどうだろうか。
家具最大手のイケア(スウェーデン)は2021年マデニロンドンやニューヨークなど主要都市で小型店を30店開く。
倉庫も兼ねた郊外の大型店が同社の特長だが、2018年にロンドン中心部で開業した店舗は約400?と小さく、キッチンなどショールーム機能を強化。注文はネットで受ける。
2020年春に東京23区内で出す店は約2500?と標準店の10分の1だ。
「小さくても家具の配置提案など実物を見られる店は競争力につながる」と。
アマゾンも店舗を重視する姿勢を打ち出している。
今年秋から春にかけてのしょうせんをせいするのは、いったいどこのみせになるのだろうか。

ATM 世界で減少 キャッシュレス決済、急速に普及

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銀行の経営モデル、転機へ
世界全体で銀行のATMが減り始めた。
主要国ではスマートフォンを利用したキャッシュレス決済が急速に普及し、既存のATMや店舗を基盤とした銀行のビジネスモデルは大きな改変を迫られている。
特に銀行を介さない仕組みも出てきており、金融サービスを取り巻く競争は激しさを増している。金融当局による規制の在り方も問われている。もともとATM運用にかかるコストが重く、我々ユーザーに負担が降っかかってきている。
ただセブンペイの例もあるように、セキュリティ面でまだまだ各社キャッシュレス決済に一抹の不安を残している。
世界のATM台数は前年末に比べ1%減の324万台で初めて減少に転じた。
中国ではATMの減少と共にQRコードによる決済が最近2〜3年で急速に普及。若者の多くは財布を持ち歩かず、銀行店舗を訪れたりATMを使ったりすることもほぼない。現金の受け取りを拒否する店も増えている。
アメリカでは銀行支店の閉鎖が要因でATMが小幅減少したとみられる。設置台数で3位のインドは増加したものの、同国も伸びが鈍化したという。
世界4位の日本は20万2300台で0.2%減だった。2000年代以降にコンビニエンスストアに設置されてきたが、直近では頭打ち感が強まっている。
銀行はユーザーの事を考えないところなので、ただ減らすことしか考えないだろう。また最近の銀行受付もレベルが低いのでATMを減らさないでほしいな。でも既に銀行店舗数も減っているので、何か別のサービスを強化してほしい。
実際GAFAをはじめユーザーもキャッシュレス決済にすぐ慣れるだろう。但し高齢者対策は考えないと決済できる媒体はカードくらいしか持てないだろうから気を付けてあげるべきだ。
フェイスブックが抱えるユーザーで27億人だ。「リブラ」包囲網などと言ってはいるが、いずれコストの低い無店舗のキャッシュレス決済の時代がきている。