月別アーカイブ: 2019年11月

転勤拒否、始まった冷遇 「家族と一緒」選びUターン

「本社での仕事に興味はないか?」。関東地方の大手スーパーの店舗で青果部門のチーフを務めていた鈴木雅博さん(仮名、39)はある日、上司からこう告げられた。
隣県の本社への異動内示。「栄転」の2文字が浮かんだ。本社で結果を出せば出世の道が開ける。入社から8年、中軸として実績を上げてきた自負もあった。
だが即答はできなかった。自宅から本社まで片道2時間以上。現実的には転居の一択だが、家族は反対するだろう――。
果たして、妻は自宅と自らの実家が近い現状を変えたがらなかった。長女も東日本大震災の激しい余震で情緒不安定になっていた。強引に転勤を選ぶことには二の足を踏まざるを得なかった。
「転勤した場合」「しなかった場合」。ノートに今後の展開や、自分の思いを書き連ねた。悩みに悩み、出した結論は「仕事より家族」だった。
「うれしい話ですが、転勤はできません」。1カ月後の面談で正直に答えた。上司は表情を変えなかった。
周囲の様子がおかしくなったのは、その直後からだ。何でも相談できた同部門の先輩は「時間がない」と、急に避けるようになった。他部門の上司もよそよそしくなり、話ができなくなった。店の中で居場所がなくなっていくように感じた。
鈴木さんが姉の結婚式で休暇を取った後の新年会では、酔った部長が「めでたい異動話を断って、くそ忙しい時に休みを取ったやつがいる」と大勢の前でぶちまけた。
隣接エリアの新規出店の準備など、仕事には真面目に取り組んでいたが、人事評価も下がった。「S」「A」「B」「C」の4段階で「A」未満はなかったのに、転勤を断った年に初めて「B」が付いた。転勤だけが理由かは知りようもないが、疑心暗鬼に陥った。
当時、自分が幼い頃に38歳の若さで亡くなった父親の年齢に近づいていた。父親は過労死だった。「転勤拒否だけでこれほど冷遇されて、頑張り続ける意味はあるのか」。迷いは深まった。
そんなとき、転職エージェントが紹介してきたのが九州の会社への転職だった。九州は自分自身の地元。思い切ってUターンも悪くない。
もちろん妻は「田舎は嫌」と反対した。だが長女は「パパと一緒がいい」と言ってくれた。ちょうどその頃、九州の実家で育ての親だった祖父が亡くなり、実家から「戻ってきてほしい」との声もあった。転勤を断った後の仕事に悩む夫をそばで見ていた妻も、長女の小学校進学に合わせて移住することに最後は納得してくれた。
「辞めさせてもらいます」。店舗の責任者に伝えた。だがその席上も、その後も、引き留めの言葉は一言もなかった。
九州で転職先に選んだのが副業OKのIT企業。空き時間は町おこしなどの企画に取り組み、直帰できる日も増えた。
もっとも先行きの安定感は大手にはかなわない。「転勤と引き換えの安定と、今の立場のどちらが良かったかはまだ分からない」と吐露する。
それでも今は家族と一緒にいる幸せを感じる。「お父さん、近寄らないで」。鈴木さんに長女が軽口をたたく。最近、口が立つようになった。子の変化に気づけるのも、父親を楽しめている証かもしれないと内心思う。
転勤内示から7年。「家庭を犠牲にしない働き方をしてきたと、将来伝えられるかな」と、嫌がる娘の頭をなでた。
文 伊藤仁士氏

大阪女児誘拐 逮捕一週間 SNS被害 子供どう守る

小学生でもスマホ3割超 SNS被害防ぐヒント
大阪市住吉区の小学6年の女児(12)が誘拐され栃木県内で保護された事件は、SNS(交流サイト)を通じて見知らぬ人と接点を広げるリスクを浮かび上がらせた。教育現場は保護者らに注意を促すが、小学生(高学年)の3割超はスマートフォンを持つ。容疑者逮捕から30日で1週間。「使わせない」選択肢は実態にそぐわない面もあり、専門家は「家庭でのルール作りなどを徹底すべきだ」と指摘する。(小安司馬氏、玉岡宏隆氏)
「うちに来ない?」。未成年者誘拐と監禁容疑で送検された伊藤仁士容疑者(35)は、他人が見られないツイッターの「ダイレクトメッセージ」で女児を誘い出したとされる。女児の母親によると、対話アプリの履歴などを月に2〜3回確認していたが、11月上旬に見た際も不審なやり取りは確認できなかった。母親は「うちの子は大丈夫と過信した」と振り返る。
女児が保護された同県小山市の教育委員会は24日付で、SNSなどを通じて犯罪に巻き込まれないよう、児童・生徒への指導の徹底や保護者への協力呼びかけなどを公立小中学校などに指示した。以前から、長期休暇の前などに他人からの誘い出しや付きまといなど具体的な事例を挙げて注意喚起しているが、担当者は「事件はいつ起こるか分からない。気を引き締めて対応する」と話す。
内閣府の2018年度の調査によると、専用のスマホを持っている割合は小学生(4年生以上)で35.9%、中学生は78.0%に上る。SNSがきっかけでトラブルに巻き込まれるケースが後を絶たない一方で、地震など災害時の情報収集や連絡手段としての役割を重視し、子どもに与える保護者も多いとみられる。
18年6月に大阪府北部で起きた震度6弱の地震を受け、府教育庁は19年度から「防犯・防災」を目的に公立小中学校へのスマホや携帯電話の持ち込みを認めた。今回の事件を受け、SNSの危険性や相談窓口などを明記した文書を作成し、28日に各市町村の教育委と府立学校に通知。各学校が生徒に配ったり掲示したりする予定で、担当者は「正しい使い方をしっかりと周知しつつ、安全確認のツールとして活用してもらう」と説明する。
スマホを安全・安心に使ってもらうには、利用者である子どもや保護者との最初の接点となる通信事業者の協力も欠かせない。高市早苗総務相は25日付で、電気通信事業者協会(東京・千代田)など通信関連の4団体に対し、啓発活動などの対策を要請した。
同協会はこれまでも、販売各社に対して店頭に訪れた保護者らにSNSの危険性を伝えたり、フィルタリング機能の導入を勧めたりするよう求めてきた。各社も学校で出前講座を開くなどしているといい、同協会の担当者は「要請も踏まえ、保護者らに適切な利用方法を丁寧に説明し、子どもの情報リテラシーを高めたい」としている。
兵庫県立大の竹内和雄准教授(生徒指導論)は「SNSで悪意のある人物との交流の芽を完全に断ち切るのは難しい。親子でやり取りした相手を共有するなど、家庭で使い方に関するルールを決めるべきだ」と指摘。その上で「教師やカウンセラーなど、トラブルがあった際に信頼できる相談相手が周りにいる環境整備や、アプリに年齢制限機能を付けるなど、社会全体が危機感を持って同様の事件を繰り返させないための対策を議論すべきだ」と話している。

親の受験熱、行き過ぎ注意 「教育虐待」に発展も

中学受験の本番が約2カ月後に迫った。都市部を中心に受験熱が高まるなか、注意が必要なのが家庭内の指導の行き過ぎだ。子どもの負担や苦痛に気づかず、心身を傷つける虐待に発展してしまう事例も起きている。多くの親に自覚がないのが特徴で、専門家は「どの家庭にもリスクはある」と指摘。人格を否定するような言動を避けるよう訴えている。
息子(左)を追い込んだことへの後悔を口にする男性(8月、神奈川県)
「息子の気持ちに気づけず、寄り添えていなかった」。神奈川県に住む会社役員の男性(44)は、中学受験を控えた息子に対する数年前のふるまいを今も悔やむ。自身は中高一貫校から有名私立大に進み「息子にも幸せになってほしいという思いだった」と話す。
息子が中学受験を目指し始めた小学3〜4年生ごろから家庭学習に付き合うように。毎晩日付が変わるころまで机に向かわせ、できない問題があると怒鳴りつけた。鉛筆を投げたり、爪で手のひらをつねったりした。
ある日、苦手だった計算問題を解けた息子が「パパ、見て!」とうれしそうに答案を見せた。「それ以外は全然できてないじゃないか」。男性が一蹴すると、息子はそれ以降、学校や塾に通えなくなった。受験は断念。現在は公立中学校に元気に通う息子は「当時は褒めてくれるかなって思った。悲しくて体が動かなくなった」と振り返る。
習い事なども含む家庭内の行き過ぎた学習指導を「教育虐待」と呼ぶ研究者もいる。武蔵大の武田信子教授(教育心理学)もその一人で、「教育の名の下に子どもに過剰な負担を与え、心身のバランスや心理社会的発達を阻害するような扱い」と定義する。
同教授によると、教育虐待をする親の多くは「子どもの幸せのために行動を管理する必要がある」と考え、虐待の自覚はない。一方、子どもは「親の言うとおりにできない自分が悪い」と自らを責めてしまうという。
厚生労働省によると、2004年1月から18年3月までに教育やしつけが理由の虐待で亡くなった子どもは87人に上る。
名古屋市では16年、中学受験の勉強中だった小学6年の長男(当時12)を父親(51)が刺殺する事件が起きた。父親は自身の母校だった名門進学校を志望する長男を、日ごろから刃物などで脅して勉強させていた。
公判では父親自身も両親から厳しい受験指導を受けていたことが明らかになった。殺人事件に至るのは特異なケースだが、武田教授は親から受けた教育虐待を子に繰り返す例は珍しくないとする。名古屋高裁は27日、父親を懲役13年とした一審・名古屋地裁の裁判員裁判判決を支持し、父親側の控訴を棄却した。
最近は親世代も中学受験の経験者が増え、我が子の指導に熱心になることも多い。虐待を受けた子どもを診察してきた青山学院大の古荘純一教授(小児精神医学)は「程度の軽いものも含めれば教育虐待はどの家庭でも起こりうる」と警鐘を鳴らす。
同教授は「心が弱い」などと子どもの人格を否定する言葉は慎むべきだと指摘。不眠などの症状に注意し、本人が行き詰まる前に周囲が異変に気づくことが大切だとしている。
■中学受験「第3次ブーム」 背景に大学入試改革
少子化にもかかわらず、都市部では中学受験の受験者数が増えている。東京都によると、私立中に進学した都内の公立小卒業者は2019年3月に1万6千人。5年間で2千人増え、割合も18%と2ポイント伸びた。
「現在は第3次ブームだ」。中学受験に詳しい森上教育研究所(東京・千代田)の森上展安社長は指摘する。塾に通わせ始める時期が低学年化したり、大手の塾と個別指導塾の両方に通わせたりと親の中学受験投資も拡大傾向だという。
森上氏によると、08年のリーマン・ショック後に減少していた受験者数が増加に転じたのは15年。「大学入試改革の議論が始まり、大学入試の先行きが不透明になったことで有名私大の付属中の人気が高まった」
中学受験塾「四谷大塚」(同・中野)の岩崎隆義・入試情報センター所長は、高校募集をやめる有名校が増えている点も過熱化の要因に挙げる。残り約2カ月に迫った20年1〜2月の入試についても、模試の申込者数の伸びから「1都3県の受験者数は前年比で1500人ほど増える」と予測している。

「授業・仕事中もゲーム」7% 10〜20代、厚労省 初の調査

厚生労働省は27日、生活に支障が出るほどオンラインゲームなどに没頭する「ゲーム障害」に関する初の実態調査の結果を発表した。10〜20代のゲーム利用者のうち、7%が授業中や仕事中にもゲームを続けているなど、一部に依存症状が見られた。休日には12%がゲームを6時間以上していた。厚労省は全世代対象の調査などをさらに進めていく。
ゲーム障害などの専門外来を国内でいち早く立ち上げた国立病院機構久里浜医療センター(神奈川県横須賀市)が調査を担当。今年1〜3月、全国約2300万人の10〜20代から無作為に9千人を選び、うち約5千人が回答した。
全体の85%に当たる4438人が過去12カ月間にスマートフォンなどでゲームを利用。このうち2.8%が平日で6時間以上ゲームをしていた。4時間以上6時間未満は6.5%、3時間以上4時間未満は9%だった。休日ではさらに長時間ゲームをしており、6時間以上は12.0%と1割を超えた。
ゲーム利用者を対象に、依存症状の有無について聞いたところ、「本来してはいけない状況(授業中や仕事中など)でよくゲームをする」人は7%、「学業に悪影響が出たり、仕事を危うくしたり失ったりしてもゲームを続けた」も5.7%いた。
身体や家計への影響も大きい。「腰痛、目の痛み、頭痛、関節や筋肉痛など体の問題を引き起こしても続けた」は10.9%、「ゲーム機・ソフト購入や課金などでお金を使いすぎ、重大な問題になっても続けた」も3.1%いた。
いずれも利用時間が長くなるに従って、症状が出る人が増える傾向が見られた。
世界保健機関(WHO)は5月の総会で、ゲーム障害をギャンブル依存症などと同じ精神疾患として位置づけた。(1)ゲームの時間や頻度を自ら制御できない(2)ゲームを最優先する(3)問題が起きているのに続ける――などの状態が12カ月以上続き、社会生活に重大な支障が出る場合に診断される可能性がある。
今回の調査はこうした条件が当てはまる人を抽出する「スクリーニングテスト」ではなく、ゲーム障害の患者規模はなお不明だ。治療のガイドラインも確立していない。久里浜医療センターの樋口進院長は「今回のようなゲーム障害に関する大規模調査は世界でもまだ珍しい。結果を今後テスト手法やガイドラインを策定する際に生かしていきたい」としている。
■依存の相談急増、対応急ぐ
 「ゲームだけが自分と現実をつなぎ留めてくれると信じていた」。ある30代男性が振り返る。進学先の大学で人間関係がうまくいかず、自宅にひきこもってゲームに没頭。自己嫌悪から自殺未遂や家出を繰り返し、オンラインゲームの課金で家族の金に手を付けるまでになった。4年前に依存症からの回復を支援する施設に入所し、社会復帰を目指している。
 依存症からの回復を支援する施設を運営する団体「ワンネスグループ」によると、年約2000件の電話相談のうち、ゲーム関連の相談は2017年の4%から18年は8%に増えた。19年は世界保健機関(WHO)がゲーム障害を精神疾患としたことから急増し25%に達する見通しだ。
 依存症問題に取り組むNPO法人「アスク」職員で「ゲーミングの未来を考える会」代表理事の芳山隆一さんはアルコールや違法薬物と違い、ゲームは子供でも日常的に楽しむと指摘し「ゲームは悪と決めつけ、一切触れさせないのは非現実的だ」と強調する。自己肯定感の低さや家庭環境などを巡る「生きづらさ」が背景にあり、家族を含めた支援が重要という。
 国内約200のゲーム会社が所属するコンピュータエンターテインメント協会は保護者らが利用時間や課金などを制限できる「ペアレンタルコントロール」機能の普及などに取り組む。協会の18年調査では、同機能の利用は4.8%にとどまる。今後、依存に陥りやすいゲームの利用方法を調査し同機能の利用指針を示すことも検討する。

ローマ教皇、理想語らぬ政治に危機感

来日に込めた狙い 大衆迎合と対決、決意示す
ローマ教皇(法王)フランシスコが26日、4日間の日本滞在を終えて帰路に着いた。38年ぶりの来日は何を残したのか。
痛感するのは夢や時代の精神を人々に呼び掛けることの大切さと難しさ。そして分断された世界をつなぎとめ、未来を語る国際的なリーダーシップへの強い渇望だ。
核兵器廃絶訴え
フランシスコ教皇は24日、被爆地の長崎と広島から「核兵器のない世界は可能であり、必要である。核兵器は安全保障への脅威から私たちを守ってはくれない」と戦争の悲惨さと核兵器使用・保有の恐怖を訴えた。
耳が痛い思いをした政治リーダーは多いだろう。3年半前、現職の米大統領として初めて広島を訪れ、平和の祈りをささげたのは「核兵器なき世界」を約束したはずのオバマ前大統領だった。
だが皮肉にも核情勢は深刻さを増している。中国や北朝鮮が核開発や兵器配備を進め、米ロの中距離核戦力(INF)廃棄条約も失効。小型の”使える核”がテロ組織の手に渡る恐怖も広がる。
困難を乗り越えるには多国間の粘り強い交渉や妥協が欠かせない。では誰が言い出すのか。旗振り役だった米国は「自国第一」を叫び、単独行動にひた走る。国連など国際機関も効力は薄い。
そんな状況だからこそ夢を語る教皇の言動に関心が集まる。安らぎを保障し、理想の世界を示すという本来の役割を政治が果たしていないのだ。
教皇は演説で「平和と安定は団結と協力に支えられた道徳観からしか生まれない。軍備管理の国際的枠組みが崩壊する危険がある」とも指摘した。
これは多国間協議を拒絶する単独行動を批判した発言である。自国の利益を優先するなら核廃絶や軍縮の実現はおぼつかない。メッセージには台頭するポピュリズムへの対決姿勢が読み取れる。
普段の言動からも、ポピュリズムと格闘する教皇の姿が浮かび上がる。
266代目で初の南米(アルゼンチン)出身の教皇となったフランシスコは2013年の就任以来「貧者のための教会」を掲げ、数々のメッセージを送り続けてきた。
特に移民受け入れや地球温暖化防止に背を向けるトランプ米大統領には手厳しい。メキシコ国境での壁の建設には「懸け橋でなく壁を作ろうとする人はキリスト教徒ではない」とたしなめた。
資本主義の行き過ぎにも警鐘を鳴らし、弱者に救いの手を差し伸べる。英国離脱で混乱する欧州連合(EU)首脳には「欧州は家族」と結束を呼び掛ける。教皇の存在は決して無視できない。
ローマ教皇庁(バチカン)は無神論を掲げる共産主義と戦前から対峙してきたことで知られる。その象徴が38年前に来日した教皇ヨハネ・パウロ2世である。初のポーランド出身教皇として母国の民主化を支援。東欧革命に火を付け、ソ連崩壊、冷戦終結を導いた。
共産圏と雪解け
しかし、フランシスコ教皇は「最大の敵」だった共産主義圏との融和についに足を踏み出す。
15年にキューバと米国の国交回復を仲介したほか、16年にはロシア正教会と和解して1054年以来続くキリスト教会の東西分裂を修復。司教任命権を巡って激しく対立してきた中国政府とも18年、暫定合意にこぎつけるなど歴史的な偉業を次々に成し遂げてきた。
そこには「壁」を作ろうとするポピュリズムへの対決姿勢がにじむ。
ヨハネ・パウロ2世とフランシスコ――。2人の対比に、世界情勢の変化を感じざるを得ない。
構造変化はなぜ起きたのか。原因は様々だ。グローバル化とIT(情報技術)の進歩、過剰な競争は社会に格差と分断を生み、安定した政治を支える中間層を疲弊させた。世界の富は欧米からアジアに移転。新興国からの挑戦を受けた先進国にかつての余裕はない。
「イデオロギー対立が終わり、国際体制の秩序が崩れたことで教皇の闘争相手は共産主義からポピュリズムに変わった」と専門家は見ている。
(編集委員 小林明氏)

世界のCO2濃度、過去最高を更新 世界気象機関調べ

【ジュネーブ=細川倫太郎氏】世界気象機関(WMO)は25日、2018年の二酸化炭素(CO2)の世界平均濃度が407.8ppm(ppmは100万分の1)に達したと発表した。前年より2.3ppm上昇し、過去最高を更新した。WMOは「将来の世代が気温上昇や生態系破壊など気候変動の深刻な影響に直面することになる」と警鐘を鳴らした。
CO2は温暖化の原因となる温暖化ガスのひとつ。大気中の温暖化ガスの濃度が高くなると、熱がこもりやすくなり気温が上昇する。
CO2濃度は産業革命前の水準に比べると約1.5倍となった。10年間の平均上昇幅をみると、1995〜05年は1年あたり1.86ppmだったが、05〜15年は2.06ppmと悪化している。石油など化石燃料の利用拡大が要因となっている。
同じく温暖化をもたらすメタンの濃度も18年は1869ppb(ppbは10億分の1)と過去最高を更新した。メタンは動物の呼吸や排せつ物などから出る。WMOのターラス事務局長は「気候変動対策の国際的な枠組みである『パリ協定』の合意にもかかわらず、温暖化ガスの濃度の低下はおろか、上昇が鈍化する兆しさえも見られない」と述べている。
12月にスペインのマドリードで開かれる第25回国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP25)で、参加国はCO2削減に向けた対策などを議論する。WMOの報告などを受けて、主要国に排出削減を求める声は一層強まりそうだ。
スタバ、20年1月から紙ストロー 全店で順次切り替え
スターバックスコーヒージャパンは20年1月から全店で順次紙製ストローに切り替える
スターバックスコーヒージャパンは26日、2020年1月から順次、プラスチック製のストローを紙製に切り替えると発表した。国内の約1500店すべてで来夏めどに完了する予定。プラスチック製ストローをこれまで年間に約2億本使っていた。
冷たいドリンクを提供する際に配布していたプラスチックストローを、原則として20年3月までに紙製に置き換える。氷を使ったフローズン飲料向けに提供している口径の太いストローに関しては、同年5月から切り替える。
プラスチックごみによる海洋汚染への関心が高まっており、国内では20年夏までにプラスチックストローを全廃するとすでに掲げていた。切り替え始める時期を今回、明らかにした。米スターバックスは全世界では20年末までに取りやめるとしている。
国内の飲食業では、タリーズコーヒージャパンが19年10月、微生物に分解されるバイオマスプラスチック配合のストローへと全店で変更した。居酒屋のワタミも今夏に竹製ストローの導入を始めるなど、脱プラの動きが広がっている。

フェイスブックとKDDI、5Gで連携 AR普及推進

米フェイスブックとKDDIは、次世代通信規格「5G」のサービス開発をにらみ、日本国内向けのコンテンツ開発で連携する。大容量のデータを送受信できる5Gの特長を生かし、高精細な拡張現実(AR)や仮想現実(VR)の映像を使った商品販売システムを提供する。日本の通信大手は5G対応で米メディア大手と動画配信で組んできたが、米IT(情報技術)大手との技術連携にまで広がってきた。
フェイスブックは米国の「インスタグラム」上で、ARで化粧品などを試せる実験を始めている
日本国内の5Gを巡っては、KDDIとソフトバンクが2020年3月、NTTドコモも20年春に商用化する計画だ。5Gは情報を伝える実効速度が最大で現状の4Gの100倍になる速さに加え、遅延が少ないといった特徴がある。高精細なARやVRの映像はデータ容量が大きくなるため、高速・大容量の通信回線が欠かせない。
フェイスブック日本法人とKDDIは5Gの商用化にあわせ、アパレルやドラッグストアなどの小売店向けにシステムを提供する。具体的には、フェイスブックの写真共有アプリ「インスタグラム」で店頭の商品を撮影すると、化粧品を自らの顔の画像で試したり、洋服を試着できたりする。商品の色やサイズを選び、その場で購入できるようにする。
KDDIはARなどを活用したい企業に対し、システム利用に必要なクラウドや通信技術を提供し、利用料を受け取る。消費者はKDDIの「au」と携帯電話の契約をしていなくても利用できる。両社は購入時のスマートフォン決済との連携も検討する。
両社は20年1月にも、商品販売でARなどを使った特設店を都内に設ける。スマホのカメラで店頭の品物を撮影すると、AR技術で商品の詳細を説明できるようにする。アバター(分身)を使った店頭での接客も可能になる。
5Gの商用化を控え、NTTドコモが米ウォルト・ディズニーの日本法人との協業を決めるなど、通信各社は個人向けのコンテンツ開拓を急いでいる。AR・VRなどの映像技術は個人向けの主要サービスとして期待されている。
NTTドコモは複合現実(MR)技術の米マジックリープに出資した。目の前の現実の視界にデジタル映像を重ね合わせるMR技術を活用したサービスを開発する。
米調査会社IDCによると、23年のVR・ARの世界市場は18年比18倍の1600億ドル(約17兆円)に拡大する見通し。フェイスブックは18年にVR端末「オキュラスゴー」を発売するなど、この分野では優位に立つとされる。
フェイスブックは収益の柱である広告事業に加え、ネット通販などに力を入れVR・ARはそれらを支える技術になる。米国では今春、インスタグラムで投稿画像の商品購入を完結する機能を試験導入した。外部サイトに移行せずに手軽に商品を購入できる。日本でも導入を検討し、KDDIのスマホ決済「auペイ」など複数と連携するもようだ。

災害対応経験ある自治体職員 台風19号で560人超派遣

10月12日に上陸した台風19号は各地に大きな被害をもたらした。災害対応業務に追われる被災地自治体を支えるため、全国から災害時の経験を持つ自治体職員が応援に駆けつけた。11月21日時点で長野や福島など4県の10市町に累計564人が派遣され、罹災(りさい)証明書の発行などをサポートした。過去の災害の経験を生かした自治体連携は定着してきた。
派遣されたのは、総務省に「災害マネジメント総括支援員」として登録された自治体職員だ。2016年4月の熊本地震をきっかけに導入された制度で、被災自治体で災害対応の指揮をとった経験を持つ課長級職員が対象。登録された職員は同省や同省消防庁で研修を受け、災害時の派遣に備える。18年7月の西日本豪雨で初めて派遣された。
19年は8月に佐賀県の豪雨で、9月には千葉県で大きな被害が出た台風15号でも支援員を派遣した。台風19号での派遣で、支援員の派遣は4例目となる。
台風19号では、10の府県・政令市の幹部職員を、福島、茨城、栃木、長野の各県に派遣した。総括支援員1人でなく、避難所運営や家屋の被害認定などの実務に通じた職員とチームを組み、支援先に入ったケースが多いという。
支援の内容は、被災自治体からの要請に基づいて決める。総務省によると、台風19号では廃棄物処理や罹災証明書の発行で協力を求める自治体が多かったという。「総括支援員に『自分たちの災害対応は妥当か』を客観的にチェックしてもらいたいという要望もある」(同省)
具体的な派遣事例では、新潟県は10月15日から、阿武隈川が氾濫した福島県と同県郡山市に対し、2人ずつ派遣した。派遣された職員は1週間程度で交代しながら、罹災証明書の交付や家屋被害の調査を中心に支援業務にあたっている。
徳島県は10月14日から栃木県佐野市に、2〜3人を1チームに延べ15人を送り込んだ。佐野市役所では、危機管理部署に集中していた災害対応を全庁体制に広げることを提案。応援物資やボランティアを含めて、外部からの応援の受け入れに専門的にあたる「受援班」の設置も促した。佐野市は徳島県の支援員の助言をもとに態勢を組み直した。
徳島県は04年の台風23号を契機に、防災体制の強化に取り組んできた。県内の市町村の災害支援だけでなく、県外の被災自治体を応援する際の手順も研究・研修してきた。今回、栃木に第1陣で現地入りした県の防災担当者は台風19号でも「これまでの研修の成果を発揮できた」と説明する。
ただ、被災自治体が支援を求める業務は災害の規模や種類などで異なる。新潟県も今回の派遣で、家屋の被害認定の手法を巡り、派遣先との調整に時間を要したという。同県の担当者は「災害時に求められる業務の標準化を検討してもよいのでは」と感じている。
被災市町村への応援は統括的な業務を手掛ける総括支援員に加え、全国の自治体から派遣された「対口(カウンターパート)支援」による実務的な要員を合わせると9061人に及ぶ。
台風19号では、住民への避難呼び掛けや避難所の確保などで自治体の課題が指摘された。災害を経験した自治体の貴重な人材を有効活用するためにも、経験をさらに積み重ね、将来の自然災害でより効果的な応援につなげることが求められる。
(秋山文人氏)

ローマ教皇「世界覆う不信、打ち壊す」 スピーチ全文

ローマ教皇(法王)フランシスコが24日午前、長崎市の爆心地公園で行ったスピーチの全文は次の通り。
愛する兄弟姉妹の皆さん。
この場所は、わたしたち人間が過ちを犯しうる存在であるということを、悲しみと恐れとともに意識させてくれます。近年、浦上教会で見いだされた被爆十字架とマリア像は、被爆なさった方とそのご家族が生身の身体に受けられた筆舌に尽くしがたい苦しみを、あらためて思い起こさせてくれます。
人の心にある最も深い望みの一つは、平和と安定への望みです。核兵器や大量破壊兵器を所有することは、この望みへの最良の答えではありません。それどころか、この望みをたえず試みにさらすことになるのです。わたしたちの世界は、手に負えない分裂の中にあります。それは、恐怖と相互不信を土台とした偽りの確かさの上に平和と安全を築き、確かなものにしようという解決策です。人と人の関係をむしばみ、相互の対話を阻んでしまうものです。
国際的な平和と安定は、相互破壊への不安や、壊滅の脅威を土台とした、どんな企てとも相いれないものです。むしろ、現在と未来のすべての人類家族が共有する相互尊重と奉仕への協力と連帯という、世界的な倫理によってのみ実現可能となります。
ここは、核兵器が人道的にも環境にも悲劇的な結末をもたらすことの証人である町です。そして、軍備拡張競争に反対する声は、小さくともつねに上がっています。軍備拡張競争は、貴重な資源の無駄遣いです。本来それは、人々の全人的発展と自然環境の保全に使われるべきものです。今日の世界では、何百万という子どもや家族が、人間以下の生活を強いられています。しかし、武器の製造、改良、維持、商いに財が費やされ、築かれ、日ごと武器は、いっそう破壊的になっています。これは途方もないテロ行為です。
核兵器から解放された平和な世界。それは、あらゆる場所で、数え切れないほどの人が熱望していることです。この理想を実現するには、すべての人の参加が必要です。個々人、宗教団体、市民社会、核兵器保有国も、非保有国も、軍隊も民間も、国際機関もそうです。核兵器の脅威に対しては、一致団結して応じなくてはなりません。それは、現今の世界を覆う不信の流れを打ち壊す、困難ながらも堅固な構造を土台とした、相互の信頼に基づくものです。1963年に聖ヨハネ23世教皇は、回勅『地上の平和(パーチェム・イン・テリス)』で核兵器の禁止を世界に訴えていますが(112番[邦訳60番]参照)、そこではこう断言してもいます。「軍備の均衡が平和の条件であるという理解を、真の平和は相互の信頼の上にしか構築できないという原則に置き換える必要があります」(113番[邦訳61番])。
今、拡大しつつある、相互不信の流れを壊さなくてはなりません。相互不信によって、兵器使用を制限する国際的な枠組みが崩壊する危険があるのです。わたしたちは、多国間主義の衰退を目の当たりにしています。それは、兵器の技術革新にあってさらに危険なことです。この指摘は、相互の結びつきを特徴とする現今の情勢から見ると的を射ていないように見えるかもしれませんが、あらゆる国の指導者が緊急に注意を払うだけでなく、力を注ぎ込むべき点なのです。
カトリック教会としては、人々と国家間の平和の実現に向けて不退転の決意を固めています。それは、神に対し、そしてこの地上のあらゆる人に対する責務なのです。核兵器禁止条約を含め、核軍縮と核不拡散に関する主要な国際的な法的原則に則り、飽くことなく、迅速に行動し、訴えていくことでしょう。昨年の7月、日本司教協議会は、核兵器廃絶の呼びかけを行いました。また、日本の教会では毎年8月に、平和に向けた10日間の平和旬間を行っています。どうか、祈り、一致の促進の飽くなき探求、対話への粘り強い招きが、わたしたちが信を置く「武器」でありますように。また、平和を真に保証する、正義と連帯のある世界を築く取り組みを鼓舞するものとなりますように。
核兵器のない世界が可能であり必要であるという確信をもって、政治をつかさどる指導者の皆さんにお願いします。核兵器は、今日の国際的また国家の、安全保障への脅威からわたしたちを守ってくれるものではない、そう心に刻んでください。人道的および環境の観点から、核兵器の使用がもたらす壊滅的な破壊を考えなくてはなりません。核の理論によって促される、恐れ、不信、敵意の増幅を止めなければなりません。今の地球の状態から見ると、その資源がどのように使われるのかを真剣に考察することが必要です。複雑で困難な持続可能な開発のための2030アジェンダの達成、すなわち人類の全人的発展という目的を達成するためにも、真剣に考察しなくてはなりません。1964年に、すでに教皇聖パウロ6世は、防衛費の一部から世界基金を創設し、貧しい人々の援助に充てることを提案しています(「ムンバイでの報道記者へのスピーチ(1964年12月4日)」。回勅『ポプロールム・プログレッシオ(1967年3月26日)』参照)。
こういったことすべてのために、信頼関係と相互の発展とを確かなものとするための構造を作り上げ、状況に対応できる指導者たちの協力を得ることが、きわめて重要です。責務には、わたしたち皆がかかわっていますし、全員が必要とされています。今日、わたしたちが心を痛めている何百万という人の苦しみに、無関心でいてよい人はいません。傷の痛みに叫ぶ兄弟の声に耳を塞いでよい人はどこにもいません。対話することのできない文化による破滅を前に目を閉ざしてよい人はどこにもいません。
心を改めることができるよう、また、いのちの文化、ゆるしの文化、兄弟愛の文化が勝利を収めるよう、毎日心を一つにして祈ってくださるようお願いします。共通の目的地を目指すなかで、相互の違いを認め保証する兄弟愛です。
ここにおられる皆さんの中には、カトリック信者でない方もおられることでしょう。でも、アッシジの聖フランシスコに由来する平和を求める祈りは、私たち全員の祈りとなると確信しています。
主よ、わたしをあなたの平和の道具としてください。
 憎しみがあるところに愛を、
 いさかいがあるところにゆるしを、
 疑いのあるところに信仰を、
 絶望があるところに希望を、
 闇に光を、
 悲しみあるところに喜びをもたらすものとしてください。
記憶にとどめるこの場所、それはわたしたちをハッとさせ、無関心でいることを許さないだけでなく、神にもと信頼を寄せるよう促してくれます。また、わたしたちが真の平和の道具となって働くよう勧めてくれています。過去と同じ過ちを犯さないためにも勧めているのです。
皆さんとご家族、そして、全国民が、繁栄と社会の和の恵みを享受できますようお祈りいたします。

身につける端末、病気兆候つかむ 世界で開発競う

オムロン系、腕時計型血圧計で医療機器承認
腕時計型の血圧計などウエアラブル機器を健康管理だけでなく、病気の早期発見や発作の予知に活用しようという動きが広がってきた。オムロンが医療機器としての承認を得たほか、ソフトバンクグループなどは医療機関と共に研究を始める。病気や発作の予防に役立てて利用者の健康寿命を延ばし、約6兆円にのぼる脳卒中や心臓病の医療費削減につなげる。
オムロン子会社のオムロンヘルスケアは2019年内に、腕時計型の血圧計を日本で発売する。価格は7万〜8万円程度になる見通し。「据え置き型血圧計と同等の測定精度」(同社)を実現し、医療機器としての承認を国から取得した。
手首に巻いた圧迫帯で血管を圧迫して血圧を測定する手法で、時間や場所を問わず常に血圧を測れるようにした。朝や夜の血圧変動などを把握して心筋梗塞や脳卒中の予防につなげる。
ソフトバンクGは心臓が小刻みに震える不整脈(心房細動)の早期発見を目指す。
国立循環器病研究センター(大阪府)とともにウエアラブル機器やスマホで心電図を測り、スマホに通知する技術を2020年から開発する。同センターが持つ心房細動に関する知見や過去の研究データと、ソフトバンクGが強みとするビッグデータを解析する力や人工知能(AI)を活用する。
テルモも米スタートアップ企業に出資し、心不全の兆候を捉える腕時計型端末を共同開発中だ。米国や日本での事業展開を狙う。
心拍数を測り、健康を管理する腕時計型端末(スマートウオッチ)はあるが、より精度を高め、医療分野での活用を目指す動きが加速する。
高血圧や心臓病は患者の数が多いうえ、発作を起こせば重い後遺症を負うことも少なくない。高血圧の患者は国内で4300万人いるとされる。心房細動を患う人は30年に100万人に達する見通しで、こうした患者の3分の1近くは脳卒中を発症するという。
腕時計型端末では病気の診断はできないが、血圧や心電図を測るほか、病気の兆候を知らせる機能は医療機器としての承認を取得すれば搭載できる。きめ細かく計測することで、発作の数週間から数カ月前に兆候を捉え適切な治療ができる。
医学界もデジタル活用に注目する。日本高血圧学会は今後10年間で国内の患者数を700万人減らそうとしている。
武田薬品工業は今夏、パーキンソン病患者に腕時計型端末をつけてもらって症状を分析し始めた。心拍数や手足の震えなどを解析し、治療薬の効果などを調べる。順天堂大学と120人の患者で検証する。
米IBMは爪に装着できる小型センサーで指の動きや握力を推定し、筋力の衰えや症状の進行などを詳しく分析する。
ミツフジ(京都府精華町)は10月、心電図などを高精度に測れるシャツを研究向けに発売した。将来はてんかん発作の10〜1分前までに警報を出せるようにする計画で、東京医科歯科大学と共にデータ収集を始める。
米調査会社マーケッツアンドマーケッツは医療用ウエアラブル機器市場が世界で2016年の53億ドル(約5700億円)から2022年には144億ドルになると予想する。
医療分野に力を入れる米アルファベットは腕時計型端末を手掛ける米フィットビットを約21億ドルで買収すると発表。米医薬コンサルティング企業IQVIAの日本法人は、ウエアラブル機器やスマホの医療系アプリを使い、日本国内で約3390億円の医療費削減効果が得られると試算する。
(大下淳一氏、赤間建哉氏)